RPE(北野幸伯さんのメルマガ)研究室

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エゴウソ=アルメニア革命の理由

全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


昨日は、「アルメニア革命」の話でした。

この革命について、読者のNさまから質問をいただきました。


北野幸伯

いつも興味深く読んでおります。

ロシア政治経済ジャーナル No.1744に採り上げられたアルメニア革命の原因は、セルジ・サルキシャンの最高権力者としての任期が長すぎることへの国民の嫌悪だと受け取りました。

彼はどのような悪政を敷いてきたのでしょうか?

彼の政策に勝る政策を提案している候補者がいるのでしょうか?

長期政権だというだけで反対するのだとすると、優秀なアルメニア国民も日本の野党やジャーナリズムと同じ類のように感じますが・・・。>

 

昨日は、少々あっさり書き過ぎたかもしれません。

補足します。


アルメニアの大統領任期は5年2期まで可能です。

サルキシャンさんは、2008年に大統領になった。

2013年に再選されました。


2015年、彼は、憲法改定のための国民投票を実施。

どのような憲法改定?

政治の実権を、大統領から首相にうつす。

日本人には、変な感じですが、世界には「ひとつの国に大統領と首相がいる国」はたくさんあります。

そして、実権が「大統領にある国」もあれば、「首相にある国」もある。


大統領にある国、一番わかりやすいのは、ロシアでしょう

大統領プーチンは、絶対権力者。

首相のメドベージェフには、ほとんどなんの力もありません。


一方、「首相に実権がある国」の代表は、ドイツでしょう。

ドイツの大統領は、シュタインマイアーさん。

元首ですが、政治的権力はありません。

政治の実権を握っているのは、メルケル首相です。


サルキシャンさんは2015年、アルメニアの政体をロシア型からドイツ型にかえた。

ここからが重要です。


彼は、「次の議会選挙で自分の党(=共和党)が勝利しても、自分は首相にならない!」と約束したのです。


2017年4月2日、議会選挙が実施された。

そして、サルキシャンの共和党が49%の得票率で勝利しました。


2018年4月9日、サルキシャンの大統領任期が切れた。

そして4月17日、彼は、「ならない!」と宣言していた「首相」に就任します。

「大うそ」をついたわけです。


結果、2015年の憲法改定は、アルメニア国や国民のためではなく、「サルキシャン自身が、権力を握りつづけるのが唯一の目的だった」ことになった。


だまされた国民は、激怒し、大規模なデモがつづき、サルキシャンは辞任に追いこまれたのです。


ここまで、皆さんどう思われますか?

「日本の野党と同じだな〜」と思う人もいるかもしれません。

あるいは、「支配者のウソを許さないなんて、アルメニア国民立派だな〜」と思う人もいるかもしれません。


私は、「アルメニア国民立派!」と思います。


ーーー

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