RPE(北野幸伯さんのメルマガ)研究室

RPE備忘録と政治・思想哲学・宗教などの思索

★なぜトランプー金正恩会談は、「論理的」に「当然」なのか?

 


全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。

 

●ええ!米軍がロシア傭兵部隊をせん滅!?

詳細を知りたい方は、こちらをご一読ください。

http://diamond.jp/articles/-/162050
(●スマホ、携帯で読めない方は、PCでお試しください。)

 

皆さんご存知だと思います。

トランプさんが、金正恩と会うそうです。

 

<正恩氏「会いたい」トランプ氏「よし、会うぞ」

読売新聞 3/9(金) 18:58配信

【ワシントン=大木聖馬、ソウル=中島健太郎】トランプ米大
統領は8日、北朝鮮金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党
員長からの要請を受け、5月までに会談する意向を明らかにし
た。

実現すれば、初の米朝首脳会談となる。

米朝間の軍事衝突への発展も懸念されている北朝鮮の核・ミサ
イル問題が転換点を迎える可能性がある。>

 

どんな感じで、会うことが決まったのでしょうか?

 

<トランプ氏は8日、ホワイトハウスで、文在寅(ムンジェ
イン)韓国大統領の特使として正恩氏と会談した鄭義溶(チ
ョンウィヨン)国家安保室長、徐薫(ソフン)国家情報院長
と面会した。

韓国大統領府報道官によると鄭氏は、

トランプ大統領と可能な限り早い時期に会いたい。直接会
って話をすれば、大きな成果を出すことが出来る」

とする正恩氏の発言を口頭で伝えた。

トランプ氏は、大きくうなずきながら「よし、会うぞ」と即
答したという。>(同上)

 

これ、トランプさんが自分で即決したのですね。

日本の政治家の中には、「事前に相談がなかった」と憤慨し
ている人もいるようです。

しかし、「憤慨マター」ではありません。

トランプさん以外の人は誰も知らなかったのですから。

トランプさん自身も、こういう展開になるとは思っていなか
った可能性が高い。


ところで、トランプー金正恩会談について、


「どうせだまされるだけだ! だから、会う必要はない!」


と思っている人は、たくさんいることでしょう。

「どうせだまされるだけだ!」について。

これまでの北朝鮮の行動を見ると、そう思う気持ちはわかりま
す。

しかし、だからといって、

 

「会う必要はない!}

 

という話にはなりません。

なぜ???

 

▼「圧力派」日本の目標はなんだったのか?

 

北朝鮮核問題については、二つの陣営にわかれていました。

すなわち、中国、ロシアの「対話派」。

日本、アメリカの「圧力派」。


圧力派は、これまで何をしてきたのでしょうか?

北が、核兵器実験や、ミサイル実験をする。

圧力派は、国連安保理に「制裁を強化しよう!」と提案します。

中国とロシアは、「アメリカの制裁案は厳しすぎる!」といっ
て修正を要求する。

そして、結果的に修正された制裁決議が通り、ゆっくり制裁が
強化されてきた。

そんな感じですね。


で、圧力派の目標はなんなのでしょうか?

このまま制裁を強化しつづけ、北朝鮮を暴発させること?

そして、戦争を開始して、北朝鮮という国を世界から消し去る
こと?

そうではないですね。


圧力派も、対話には賛成だったのです。

しかし、対話開始の「前提条件」を掲げている。

それは、何でしょうか?

そう、「金正恩が、核兵器放棄(非核化)の意志を示すこと」
です。


一方、北朝鮮は、「前提条件なしの対話」を要求していた。

これだと、「北朝鮮を核保有国として認めろ!」という交渉に
なりかねない。

だから、圧力派は、「北が非核化の意志を示すまで圧力をつづ
ける」としてきた。


では、金は「対話開始の条件である『非核化の意志』を示した
のでしょうか?↓


毎日新聞3月9日から。

 

<韓国大統領の特使として訪朝した鄭義溶(チョン・ウィヨン)
国家安保室長は8日、ホワイトハウスで記者会見し、トランプ
米大統領北朝鮮金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党
員長の訪朝要請を受け入れ、5月までに米朝首脳会談に応じる
意向を示したと明らかにした。

ホワイトハウスは時期や場所は未定とし、「2、3カ月以内」
に会談すると説明した。

金委員長は韓国政府の特使団に対して「非核化の意思」を示し
、核・ミサイル実験の「凍結」を約束したという。>(

 

金は、韓国の特師団に「非核化の意思」を示した。

これは、「圧力派の目標が達成された」ことを示しています。

それで、

 

<トランプ氏は発表直後、「金正恩は(核開発の)単なる停止
ではなく、非核化について述べた。

この期間は北朝鮮によるミサイル実験も行われない。大いなる
前進だ。ただ、合意に至るまでは制裁は続ける。

米朝)会談は実施される予定だ!」とツイートした。>

 

トランプは、金が「非核化」の意志を示したので会うことにし
たと語っている。

論理的には当然といえるでしょう。


そして「合意に至るまで制裁はつづける」。

こちらも当然ですね。

 

▼目標を達成した日本は、「対話派」に転向すべき

 

世界が「対話」にむかっているときに、いまだに「圧力、圧力
」といってる人がいます。

この人たちは、もう一度「圧力の目的」について考えてみてほ
しいです。

圧力の目的は、「北から譲歩を引き出すこと」だったはずです。

どんな譲歩?

そう、「前提条件なしの対話ではなく、非核化にむけた対話を
すること」です。

金正恩が自説を曲げて折れた時点で、「圧力」の目的は達成さ
れた。

だから、制裁を維持しつつ、日米の前提条件で対話を開始する
のは当たり前でしょう????

「まだ圧力派」の人たちは、核戦争を望んでいるのでしょうか?

 

私は前号で、


<今後どうなっていくかわかりませんが、日本は、トーンをア
メリカにあわせていく必要があるでしょう。

「圧力!」「圧力!」と繰り返すだけでなく、


「本当に非核化につながる対話ならば、歓迎する」というべき
です。

そうでなければ、「日本だけ好戦的」になってしまいます。>

 

と書きました。

そして、安倍総理は9日、こう語りました。

 

<「先ほどトランプ大統領と日米首脳会談を行いました。

北朝鮮が非核化を前提に話し合いを始める、そう北朝鮮の側か
ら申し出たこと、その北朝鮮の変化を評価いたします。>

 

まさしくその通りです。

「前提条件なしじゃなければ対話しない!」

といってたのが、

「非核化前提」に変わったのですから。

 

<これは日本と米国がしっかりと連携をしながら、さらには日
米韓、国際社会共に高度な圧力をかけ続けてきた成果であろう
と思います。そのことについてはトランプ大統領とも一致しま
した。>

 

これも、その通りだと思います。

BBC3月9日は報じています。

 

<経済統計を見ると、国際社会の相次ぐ制裁に北朝鮮経済が
打撃を受けているのが分かる。

北朝鮮の輸出高は昨年の時点で30%減少した可能性がある。

特に、最大貿易相手の中国への輸出は最大35%も減ったようだ。

つまり、北朝鮮経済の3割が消えてなくなったということだ。>

 

さて、安倍総理は、つづけてこう語ります。


<核・ミサイルの完全検証可能かつ不可逆的な形での放棄に向
けて、北朝鮮が具体的な行動を取るまで最大限の圧力をかけて
いく。

この日米の確固たる立場は決して揺らぐことはありません。>

 

これが大事ですね。

金正恩は、核兵器を保持したままで、日米からの支援や、制裁
解除を求めてくるかもしれません。

 

いずれにしても、「圧力派」としての一つの目標は達成され、

金正恩は、「非核化する意志」を示しました。

それで、米朝対話が開始されるのは、極めて「論理的な流れ」
であることを、私たちは自覚しておく必要があります。


日米は、「核放棄」を要求し、

見返りは、「体制保証」。

金正恩は、「その前に支援」「制裁解除」などといって、だま
そうとするかもしれません。

しかし、それは、「だまされないように対話、交渉しましょう」
という、別次元の問題なのです。


繰り返しますが、対話開始に反対の人たちは、今一度

「圧力をかけつづけてきた目的はなんだったんだっけ?」

と自問していただきたいと思います。

そうすれば、「あ!金正恩に、非核化の意志を示させることだ
ったのだ!」と「思いだす」ことでしょう。

●PS(★キンドル版もあり)

北野の新刊でました。


・発売4日で2刷、一か月で3刷決定!

・アマゾン、外交・国際関係部門、国際政治情勢部門、政治入
門部門、トリプル1位を達成。

これを読むと、中国驚愕の対日戦略のすべてと、それを無力化
する方法が全部わかります。

今、世界と日本で起こっていることの裏を知りたい方は、是非
こちらをご一読ください。

 

中国に勝つ 日本の大戦略 プーチン流現実主義が日本を救う

中国に勝つ 日本の大戦略 プーチン流現実主義が日本を救う